CLマネーはケタ外れ。決勝のレアルとリバプールはいくら稼ぐのか? (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty AFP/AFLO

 一方のマーケットプールとは、UEFAが定めた各リーグのテレビマーケットの価値に準じて、協会単位で分配されるものだ。

 スイスで金融業に携わるイングランド人の人気ブログ『The Swiss Ramble』の試算によると、最も価値があると見られているイングランドのプレミアリーグには総額1億3840万ユーロ(約181憶4800万円)が充てられるという。今季のCLにはプレミアリーグから5チームが出場したため、それら各チームの昨季リーグ成績や今季CLの出場試合数によって、協会内での分配金が決まる。

 その出典の計算によれば、今季のファイナルでリバプールが勝った場合、彼らは総額8270万ユーロ(約108憶4300万円)を受け取ることになるという。逆にレアルが勝てば、8720万ユーロ(約114憶3300万円)となる。

 ちなみに昨季は、優勝したレアルが8950万ユーロ(約117億円3600万円)、準優勝のユベントスが1億110万ユーロ(約132億円5700万円)を手にした(イタリアからの出場チームが少なかったうえ、それらのクラブが早期敗退したために、ユベントスはマーケットプールから多額の分配金を得ている)。

 CLがフットボールにおける世界一の国際大会であることは、賞金の額からも証明されている。たとえば、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の優勝チームが手にする賞金は、最大でも480万ドル(約5億3300万円)ほどだ(遠征費などを除く)。また、ワールドカップの優勝チームが受け取る報酬の合計は3950万ドル(約43億円8400万円)ほど。これらと比較しても、CLが桁違いの経済的価値を持つ国際大会だということがわかる。

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