2018.05.07

スペイン2部で出番のない井手口陽介
でも、西野ジャパン入りは濃厚?

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

 日本代表の西野朗新監督が視察に訪れたことで、ひさしぶりに新聞の紙面を飾った井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)。だが、ホームで行なわれたそのコルドバ戦も、井手口がベンチ入りすることはなかった。初の海外移籍としてリーガエスパニョーラ2部で積み重ねている日々は、思い描いていた予想図とは違うものとなっている。

クルトゥラル・レオネサで出場機会を失っている井手口陽介 デビュー戦となったアウェーでのオサスナ戦で見せたプレーは、スペインでも十分に通用すると感じさせるものだった。臆することなく相手選手と競り合う姿は、スペインでも戦える選手として今後の活躍に期待を抱かせてくれた。

 だが、井手口にも、これまでの日本人選手を苦しめてきた日本とスペインの戦術の違いが重くのしかかる。

 これまでスペインでチャレンジしてきた、主として攻撃的な日本の選手たちの多くも、加入直後は恐れることなく勢いのあるプレーを見せていた。だが、徐々にチームのことを理解するようになると、頭の中をいくつもの選択肢がかけめぐり、答えを出すことができなくなっていった。自然とプレーが小さくなってしまい、監督の信頼を勝ち取れず、やがて使われることがなくなる、というのがパターンだった。

 さらに井手口を厳しい状況に追い込んだのは、そのポジションとチーム状況だ。

 複数のシステムを使用するルベン・デ・ラ・バレラ監督のサッカーでは、井手口のポジションはチームの根幹となる。チームの中で誰よりも戦術を理解していないといけないポジションなのだ。そしてチームは、リーガ37節終了時点で降格圏と勝ち点差4の16位と低迷している。とても新たな戦力を試す余裕はない。そんなチーム状況も、井手口にチャンスが回ってこない理由だと言える。