2018.05.07

「ハリルに呼ばれなかった男」の運命が
好転。移籍&代表復帰はあるか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AP/AFLO

 ブンデスリーガ第33節ドルトムント対マインツ。リーグ戦が残すところ最終節のみになっても、香川真司の復帰は叶わなかった。4月中にチーム練習に合流。第32節のブレーメン戦ではベンチ入りを果たしたが、出場はなかった。それでも、「雰囲気を楽しめた」(香川)とのことで、マインツ戦での出場が期待されていた。

 だが、香川はブレーメン戦の2日後のチーム練習を半ばで切り上げていた。その日、取材に訪れていた筆者は、負傷箇所のケアに時間がかかるから先に切り上げたのかもしれないと、あまり深刻には考えなかった。つめかけていたファンや報道陣も、その程度に捉えていたのではないだろうか。

 ところが翌日、香川はクラブハウスを訪れたものの、全体練習には合流しなかった。マインツ戦2日前の定例会見で香川について聞かれたペーター・シュテーガー監督の話はなんとも要領を得ないもので、なにやら雲行きが怪しいことが伝わってきた。

 そしてマインツ戦当日。結局、香川はベンチ入りもしなかった。ただし、試合後に他のベンチ外メンバーとともにピッチに姿を現した香川は、特にプロテクターなどもつけておらず、いたって普通に見えた。ピッチ上では武藤嘉紀とがっちり握手し、にこやかに言葉をかわしていた。

ドルトムント戦でマインツの1部残留を決めるゴールを決めた武藤嘉紀 試合は、とうの昔に優勝の可能性も消えて3位につけているドルトムントに対し、自力で1部残留を決めるという強いモチベーションに支えられたマインツに軍配が上がった。結果は1-2。マインツの2点目を決めたのは他ならぬ武藤だ。

 前半13分。左サイドのペナルティエリアの角あたりからのクロスを、武藤はニアサイドで合わせて今季8得点目とした。マインツはその後、1点を返されており、結果的に貴重な決勝ゴールとなった。