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プレミア対決、決勝再現など注目の
準々決勝を、CLの達人3名が占う (5ページ目)

  • photo by Getty Images

中山 逆にユベントスはナポリとの激しい優勝争いが続いているので、相手がどこであろうと星を落とせないという事情もあります。ただし、マドリーとの第1戦ではミラレム・ピアニッチとメディ・ベナティアというレギュラー2人を累積警告で欠いてしまううえ、3月のインターナショナルマッチウィークにブラジル代表のサンドロとクロアチア代表のマリオ・マンジュキッチが負傷してしまい、第1戦で起用できない可能性が高い。それを考えると、マッシミリアーノ・アッレグリ監督は必然的に今シーズンの基本システムである4バックを採用する可能性が高いのではないでしょうか。

 逆に長期離脱していたフアン・クアドラードがミラン戦(3月31日)で復帰し、さっそくゴールを決めたことは好材料でしょう。彼の大一番での勝負強さは折り紙つきなので、ジョーカーとしては強力なカードになると思います。クアドラードが右ウイングでプレーする場合、マドリーは左サイドバックのマルセロの裏を狙われた時のカバーリングに気を使わなければいけません。

倉敷 ブッフォンという偉大なプレーヤーの去就を考えてもこのカードは見逃せません。クアドラードも帰ってきたユベントス、マドリーは無失点のゲームを作れますかね。では、残る2カードについても触れておきましょう。まず4月3日のセビージャ対バイエルンです。セビージャはエベル・バネガを出場停止で欠くなか、どのように戦うべきでしょうか。

中山 両チームの戦力、監督力、経験値と、あらゆる面から見てもバイエルン有利は否めないでしょう。しかもバイエルンは直前の国内リーグでドルトムントとの"デア・クラシカー"を6-0で粉砕するなど良いバイオリズムの中で第1戦を迎えます。

 もちろん、長期離脱中のGKマヌエル・ノイアーに加え、アルトゥーロ・ビダルとキングスレイ・コマンといった重要な戦力が負傷中ですが、それを補うだけの選手層があるので大きな問題にはならないと思います。

 特に最近はウイング、センターフォワード、中盤、トップ下と、複数のポジションで柔軟にプレーするトーマス・ミュラーが絶好調なので、彼がキーマンになるのではないでしょうか。当然セビージャとしてはロベルト・レバンドフスキをどう封じるかということが最大のテーマになるとは思いますが、ベテランのアリエン・ロッベンとフランク・リベリーも脅威ですし、ハメス・ロドリゲスも好調を持続しています。

 もっとも、解任されたカルロ・アンチェロッティの後を引き継いだユップ・ハインケス監督こそ、セビージャにとっての難敵かもしれません。個性の強いワールドクラスを巧みに操り、ベンチワークにも隙がない百戦錬磨の名将と比べると、どうしてもヴィンチェンツォ・モンテッラは見劣りしてしまいます。

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