メッシ、試合中ほぼ歩きながら決勝ゴール。バルサ通の3人も驚く効率 (3ページ目)

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中山 あのゴールのシーンについては、決めたメッシも凄かったと思いますが、メッシにつないだルイス・スアレスのプレーも別次元だと思いました。マルコス・アロンソに当たって弾いたボールを、あの無理な体勢でありながらダイレクトで完璧にメッシに渡したわけですから、驚きです。南米出身の選手ならではのプレーですよね。

 それと、コンテがジルーを先発起用した点については、ゴールを奪わないと勝てないからという理由だけではないような気もしています。それは、この試合より前の3月4日に行なわれたプレミアリーグの対マンチェスター・シティ戦で、1トップでスタメン出場したアザールがほとんどボールに触れず、試合後にコンテの戦術を批判したことがありました。

 その時、確かアザールは「3時間プレーしていてもボールに触れなかっただろう」というようなコメントをしていたと思います。その後にアザールとコンテの間でどんな会話があったのかはわかりませんが、その一件も少なからず影響して、ジルーの1トップ起用が決まったのではないかと推測しています。

 いずれにしても、もしコンテが少しでも妥協してあの采配をしたのだとすれば、それも敗戦のきっかけになったのではないかと感じてしまいます。もっとも、第1戦と同じメンバーで戦ったとしても、この日のバルサからチェルシーがゴールを奪うのは難しかったと思いますが。

倉敷 メッシがどこにいて、いつ危険な存在にスイッチするのか誰にもわからないミステリアスなバルセロナは、攻守で昨季との変化を見つけていくのが楽しいですね。

小澤 今季のバルベルデのバルサは、守備の部分での耐久性も兼ね備えていて、それがこの試合でも証明されたと思います。失点後にチェルシーが前掛かりになった時でも、エリア内で決定的なシュートを打たれたわけでもなく、第1戦で活躍したウィリアンのところもしっかり抑えることができていました

 そんな中で前半20分にデンベレが追加点を決めたのですから、バルベルデの采配が的中したとしか言いようがありません。逆に、チェルシーベンチの後半の交代カードの切り方が遅く、少し物足りなさを感じました。

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