待望論も出る岡崎慎司、日本代表を語る。「ハリルJの助けになれる」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

「ピュエル監督も現実主義者なので。やっぱりレスターの勝利のために先発の11人を常に選んでいると思う。自分にW杯があるからといっても、他の選手にもW杯があるわけで。そういう意味では、フェアな戦いのなかに(自分もいる)。ピュエル監督としては、『チームのためにやってくれれば、何でもいい』という感じだと思う。なんでああいうことを言ったのか、監督の意図はわかりますね。

(ピュエル監督は)ハリルさんのことも知っているみたいです。監督として(考えるに、まだ代表入りの可能性は)あるってことなんじゃないかなと。たぶん、そこまで詳しく(ハリルホジッチ監督のことは)知らないと思いますけど。ただ、レスターで自分のプレーがよければ、確実に(W杯メンバーに)入れるっていうこと。僕もそう思っています」

 そこまで言うと、岡崎は「なるようにしかならない」と言わんばかりに言葉をつないだ。

「まあ、レスターでやって、結果を出せば(代表に)行けるし。出せなければ残るという。シンプルに考えてます」

 ハリルホジッチ監督の目指すサッカーと、岡崎のプレースタイルが合わないとの指摘は少なくない。たしかに、最前線の1トップを務める大迫勇也(ケルン)のような、前線でボールをしっかり収める仕事は、岡崎の特性に合わないのかもしれない。

 しかし、レスターでのポジションはトップ下、もしくはセカンドストライカーである。パスコースを限定しながらのチェイシング、クロスボールを点で合わせるシュート技術、エネルギッシュに動き回る運動量の多さ──。

 加えて、サッカーは90分間の戦いである。途中出場であっても岡崎はアクセントをつけられる。岡崎の取材を続ける筆者の目から見ても、背番号20は間違いなく代表の力になるはずだ。その点をハリルホジッチ監督はどう評価しているのか。

 もっと言えば、世界中の猛者が集うプレミアリーグで毎週、屈強なDFとしのぎを削っている。その貴重な経験こそが、国際主要大会で大きな差を生むと思うのだが、はたして......。

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