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コロンビアがフランスを撃破。
ハリルJとの「絶望的な実力差」を見た (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 また、守備のときに後ろが重くなり過ぎないようにするためか、相手サイドバックが上がってきたときには、MFそのままマークについてDFラインに吸収されるのではなく、後ろのDFにマークを受け渡すのだが、これが曖昧になり、相手をフリーにしてしまうケースが時折見られた。

 攻撃時にしても、2失点目のときがまさにそうだったのだが、MFハメス・ロドリゲスが自由に動き回るため、ボールポゼッションのときに中盤のバランスを崩しがちになる。実際、2失点目以外にもいくつか危ういカウンターを受けている。

 これについては、前半途中からインサイドMFのハメスと、右MFのウリベのポジションを入れ替える(中央に穴をあけない)ことで改善されたが、攻撃の全権を握るハメスの存在は、コロンビアにとって諸刃の剣になるだろう。

 加えて、エースストライカーであり、キャプテンでもあるFWラダメル・ファルカオにはすでに全盛期のキレはなく、ボールロストも目立った。例えば、ポーランドのFWロベルト・レバンドフスキのような、圧倒的な怖さはない。

 とはいえ、だ。

 これらのスキは、あくまでもコロンビアがW杯本大会で上位に進出できるかどうかを予想するうえでのスキであって、日本がそこに付け入ることができるかどうかとなると、はなはだ疑問が残る。

 コロンビアがフランスを下した歴史的一戦(1968年以来、2度目の勝利だという)は、同じ日の昼間に見た試合とは、選手のプレースピードといい、攻守の切り替えの速さといい、球際の攻防といい、まったく別次元の内容だった。

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