スタメンだった香川真司、ドルトムント新監督の期待にゴールで応える (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 得点シーンを香川はこう振り返る。

「オバ(オーバメヤン)がよく見てくれていましたけど、その前に1本外していたし、ピッチ状況も含めていろいろなプレッシャーがありましたけど、入ってよかったです。ゴール前3分の1でそういうチャンスは絶対来ると言い聞かせているなかで、ボールが入るところには入っている。しっかりと判断できているので、あとは決まるか決まらないかの世界だと思う」

 秀逸だったのは試合後のシュテーガー監督の会見だ。

「久々の勝利は、私とクラブにとって重要であり満足だ。今日はとても多くのポジティブな側面が見受けられた。それは前監督ペーター・ボスがこのチームに残してくれたものでもある。今日の勝利の何割かは彼のおかげだと思う」

 ケルン監督時代に人気者だった理由のひとつは彼の人間性にあるということが、こんなコメントひとつからも伝わってきた。

 ドルトムントとシュテーガーとの契約は今季いっぱい。だがこのピンチを乗り切り、チャンピオンズリーグ出場権獲得までチームを浮上させることができれば......そんな期待が高まるリスタートの一戦だった。

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