流血しながら「ほぼ岡崎慎司のゴール」。それでも悔しさをにじませた (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ここから、レスターがカウンターアタックを開始。チャンスと見た岡崎は手を挙げてパスを要求しながら、ペナルティエリア内まで約40メートルを突っ走った。

 ペナルティエリア内でFWジェイミー・バーディーのラストパスをトラップし、左足でシュートに持ち込もうとうしたところで、後ろから追いかけてきた相手選手が足を伸ばしてブロック。ところが、相手選手が触れたボールはそのままゴールに吸い込まれていった――。

 レスターの選手たちは、オウンゴールによる勝ち越し弾に沸いた。しかし岡崎は、見るからに悔しそうだった。得点直後も両手をひざに当てて、頭を抱える。その後も天を仰いだり、両手を広げたり、大きくため息をしたりして悔しがった。

 最終的に、このオウンゴールが決勝点となり、レスターは3−2で勝利した。岡崎が決勝点となるオウンゴールを誘発した格好になるが、それでもスコアシートに自身の名前を刻みたかったに違いない。試合後も、味方選手に「もう少しで打てた」「ダイレクトで打つべきだった」と、ジェスチャーで説明する岡崎の姿があった。

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