2017.12.12

流血しながら「ほぼ岡崎慎司のゴール」。
それでも悔しさをにじませた

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ベンチスタートの岡崎慎司に出番の声がかかったのは71分のことだった。

 気温0度という敵地ニューカッスルの凍りつくような寒さのなか、前半から断続的にアップを行なっていた岡崎は、すぐにユニフォームに着替えて準備を整えた。

岡崎慎司は9針を縫うケガを負いながらも懸命にプレーした スコアは2−1でレスター・シティがリード。そして、残り時間は約20分。このタイミングでクロード・ピュエル監督が岡崎の投入を決めたのは、献身的な守備とプレスで貢献できる背番号20の特性を活かそうと思ったからだろう。優勢のレスターは、ここから逃げ切り策にシフトしようとしていたに違いない。

 ところが、その直後にニューカッスル・ユナイテッドがワンチャンスをモノにしてゴール。レスターが2−2に追いつかれたことで、岡崎の投入を土壇場で取りやめる可能性もあった。

 だが、フランス人指揮官は、そのまま岡崎を投入した。しかも、代わりに引っ込めたのはMFデマライ・グレイ。ウィンガーを本職とするグレイだが、ピュエル監督は2試合連続でこの21歳アタッカーをトップ下として起用していた。言わば、ポジション争いのライバルであるグレイとの交代で、岡崎はピッチに入ったのだ。