レスター新監督の新戦術。岡崎慎司は「またイチからだな」と這い上がる

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 レスター・シティのクロード・ピュエル(前サウサンプトン監督)新体制が始動した。

 ホームでエバートンとのプレミアリーグ第10節に挑み、初陣を2-0の白星で飾った。この結果、マイケル・アップルトン暫定監督(現アシスタントコーチ)が指揮を執った前節スウォンジー戦に続いて2連勝。降格圏から離れ、チームは11位に浮上した。

途中から出場する岡崎慎司に指示を出すクロード・ピュエル新監督途中から出場する岡崎慎司に指示を出すクロード・ピュエル新監督 この試合で何よりも驚いたのは、フランス人のピュエル新監督がさっそく戦術と人選で自身のカラーを打ち出したことである。地元紙『レスター・マーキュリー』が「大きな変更は加えられない見込み」と事前に報じていたように、就任発表が試合4日前という直前のタイミングであったことから、「現状維持」のままエバートン戦に臨むとの見方が強かった。

 しかし、フタを開けてみると、プレッシングサッカーの要(かなめ)である岡崎慎司とマーク・オルブライトンがスタメン落ち。代わりに21歳のデマライ・グレイと20歳のベン・チルウェルの若手がサイドMFとして起用され、フォーメーションも従来の「4-4-2」から、FWを1トップにした「4-2-3-1」に変更された。

 ここで筆者が注目したのは、「陣形全体の位置取り」と「プレッシングの強度」であった。クレイグ・シェイクスピア前体制では、岡崎を軸にプレスをかけてパスコースを限定させることで、中盤でボールを奪う「プレッシングサッカー」を基本型とした。

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