「嫌われクラブ」の本領発揮できず。
ライプツィヒ初のCLはフワフワ (4ページ目)
アグレッシブなスタイルを標ぼうする相手に対し、低い位置からでもパスをつなぐと見せて、ライプツィヒが前からプレスに出ようとすれば、簡単にロングボールを蹴る。ライプツィヒがプレスを躊躇(ちゅうちょ)すれば、下からつなぐ。
そして、ライプツィヒの高速カウンターに対しても常に気を配り、無理に攻撃に出ることはなかった。ボールを奪われても危険が少ないサイドを軸に攻撃を組み立て、4バック+2ボランチのうち、少なくとも5人は後方待機でリスク管理に努めた。
結果、ライプツィヒはボールを奪ったときに速く攻めたいのだが、前線にスペースがないため、縦へのパスコースが見つけられない。どうしても1本目のパスを近い位置に出さざるをえず、そこで攻撃がつまってしまう。高い位置にボールが収まらないため、後ろの選手も出ていけない。ライプツィヒの攻撃は常にノッキングを起こした状態で、持ち味である、次々に選手が攻め上がってくる迫力は失われていた。
象徴的だったのが、56分のシーンだ。
右サイドで縦パスを受けたFWティモ・ヴェルナーがボールを落とし、自らは前へ走り出す。本来なら、「さあ、ここから攻撃がスピードアップ!」という場面である。
ところが、ヴェルナーが落としたボールをFWユセフ・ポウルセンとMFマルセル・サビッツァーが譲り合う形でお見合いしてしまい、敵に易々とボールを拾われてしまう。ここぞとばかりに攻め上がろうとしていた右サイドバックのDFルーカス・クロスターマンも、これには急ブレーキをかけて、すぐさま後退するしかなかった。
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