CL制覇を狙う欧州ビッグクラブ、「賢いお金の使い方」はどこだ? (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

マンチェスター・シティ(イングランド)
【IN:バンジャマン・メンディ、カイル・ウォーカー、ベルナルド・シウバ、エデルソン、ダニーロなど】
【OUT:ケレチ・イヘアナチョ、ウィルフリード・ボニー、アレクサンダル・コラロフなど】

 アブダビの支援を受けるシティも今夏、総額およそ2億5000万ユーロ(約282億円)を投じた。ただし、パリに比べると顔ぶれは地味で、シウバ以外は主に守備陣を補強した。

 GKクラウディオ・ブラーボに期待を裏切られたペップ・グアルディオラ監督は、エデルソンに最後尾の司令塔の役回りを託し、サイドバックは完全に刷新。ムバッペやアレクシス・サンチェスを狙った前線の強化は実現しなかったものの、攻撃陣の駒も潤沢だ。第4節のリバプール戦に大勝した姿を見れば、優勝候補筆頭に挙げられるのも頷ける。

マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
【IN:ロメル・ルカク、ネマニャ・マティッチ、ビクトル・リンデロフなど】
【OUT:ウェイン・ルーニー、アドナン・ヤヌザイなど】

 総額1億6000万ユーロ(約209億円)を超える移籍金を費やし、FWルカク、MFマティッチ、DFリンデロフを迎え、チームの背骨がいっそう強固になった。リンデロフはまだリーグ戦に出場していないが、ルカクは早くも4得点を挙げ、マティッチはチームの中軸としてすでに欠かせない存在になっている。

 プレミアリーグでは開幕から4-0、4-0、2-0と圧倒的な強さを示しており、ジョゼ・モウリーニョ監督はこれまでのキャリアと同様に、就任2年目のリーグ優勝をしかと見据えている。ルーニーは去ったが、ズラタン・イブラヒモビッチは一旦フリーになった後に戻ってきた。スウェーデンの王様がベンチ要員を受け入れれば、これほど頼れるジョーカーもいない。

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