柴崎岳、スペイン1部デビュー。
慣れないFWでも難敵相手に勝ち点1 (3ページ目)
しかしそれも当然だろう。前線で体を張る選手たちを操ってゴールへと導く、味方を使うプレーをするのが柴崎の持ち味だ。体を張ってボールをキープすることは、彼の選手としての履歴書には書かれていないはずだ。
セグンダ(2部)の時にはどちらかといえば格上のチームとして警戒されていたヘタフェだが、プリメーラでは、戦う相手のほぼ全てが格上のチームとなる。このビルバオ戦のように、なかなか主導権を握ることのできない苦しい戦いが多くなるはずだ。
そんな中で、得点に直結するプレーのできる日本人MFをゴール前に置きたいという、ホセ・ボルダラス監督の気持ちは重々わかる。だが、そうであれば、従来の4-2-3-1の、純粋にトップ下と呼べるひとつ下のポジションの方が、柴崎のよさは出るのではないだろうか。
プリメーラデビュー戦で、柴崎の"らしさ"が見えたプレーがあったのも確かだ。25分、エリア内でホルへ・モリーナへ通したパスや、60分の右サイドのアルバロ・ヒメネスに展開するカウンターの起点となったプレーは、彼のよさがしっかりと出ていた。日本人MFにボールが渡ると、ヘタフェは大きくフィールドを使った攻め方ができるようになる。
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