柴崎岳、スペイン1部デビュー。慣れないFWでも難敵相手に勝ち点1 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 この日のヘタフェは4-4-2、もしくは4-4-1-1ともいえるシステムを採用。昨シーズンから慣れ親しんでいる4-2-3-1ではなかった。守備的MFのマルケル・ベルガラはアスレティック戦のシステムについて「初めてだったけど、チームは問題なく消化していた。攻められはしたけど、数的不利の中で無失点に抑えられたのは収穫だった」と、手応えを掴んでいることを語った。

 柴崎はくさび役となるFWホルへ・モリーナの衛星として、トップ下よりも高めの位置、縦位置の2トップでプレーした。

 試合後、柴崎がミックスゾーンに姿を見せることはなったので、本人のコメントはない。チームの勝ち点獲得、プリメーラデビューと、十分な成果を手にした試合だったが、個人としてのパフォーマンスに関しては、きっと消化不良のところもあったのだろう。

 サン・マメスで柴崎が任されたポジションは、中盤としてゲームメークするのではなく、FWとして相手DFを背にしてボールをキープして味方に繋げ、ゴール前でチャンスを作ることが課されるものだ。この試合で柴崎は、競り合いに勝ち、ボールをキープするというミッションを遂行することはできなかった。

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