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走行距離1位のリバプールがCLに復帰。
連戦の来季はスタミナ勝負に (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 クロップサッカーの根幹を成すのは「ゲーゲンプレス」で、ベースになるのがこの走力だ。ボールを奪われた瞬間から、奪い返すために波状的にプレッシングをかける。そして、マイボールにすると勢いに乗って、アタッカー陣が次から次へと前線に飛び出していく──。「攻→守」と「守→攻」のトランジションも速く、ハマったときのプレスの強度も高かった。チーム全体でよく走り、アグレッシブに仕掛ける戦術が選手に浸透していると言えよう。

 クロップもその手応えを語る。

「今シーズンでチームの基盤を固めることができた。組織力が高まれば高まるほど、やることが明確になり、攻撃面で自己表現がしやすくなる。その結果、前線で違いをもっと生み出せるようになるだろう。来シーズンが楽しみでならない」

 だが同時に、体力面で消耗度の激しい戦術でもある。

 年末年始の過密日程後にあたる、1月の成績は3分1敗の未勝利。サンダーランドやスウォンジー・シティといった格下相手から勝ち点3を取りこぼした。1月から急激に失速したのは、エース格に成長したFWサディオ・マネがアフリカ選手権への参加で離脱したことが主因だったとはいえ、過密日程の12月を終えたタイミングでスランプに陥ったのは、決して偶然ではないだろう。

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