VVVフェンロを2部優勝させて、コーチ藤田俊哉がしみじみ思うこと (2ページ目)

  • 小須田泰二●取材・文 text by Kosuda Taiji
  • photo by VI Images/AFLO

 藤田にとって現役時代に一番思い出深い出来事は、1997年10月1日、アウェーでのジェフ市原戦だ。

「選手として一番うれしかったことは、1997年にジュビロ(磐田)で初めてタイトルを手にしたとき。セカンドステージ優勝を決めたジェフ戦(◯5-0)は特別な思いがある。ほかにも思い出深いものはたくさんあるけど、やっぱり最初に経験したものというのはスペシャルだよ。いまでもあのジェフ戦は忘れていない」

 そして選手から指導者へ。立場が変わって、ようやくタイトルという最高の形を出すことができた。

「オランダにやって来て3年半。ようやく待ち望んでいたタイトルを手にすることができた。勝利というものは本当に気持ちのいいもの。現役時代もずっと勝利を追い求めてきたけれど、オランダ2部リーグとはいえ、指導者になってもこうしてタイトルを獲得できたことにすごく誇りを感じている」

 もちろん、決してこれで満足しているわけではない。藤田が見据えている視線はもっと先にある。ヨーロッパの主要リーグで監督をすることだ。

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