VVVフェンロを2部優勝させて、コーチ藤田俊哉がしみじみ思うこと (4ページ目)
現役引退から5年。当初はすぐにオランダに行くつもりだったが、VVVの受け入れ態勢が整わずに1年半も待たされた。しかし、オランダに辿り着いたと思ったら、今度は別のハードルが待っていた。
「そう。最初の6カ月間は試用期間として、いわゆる"見極め"のテストを課された。いろんなハードルをクリアしながら、ようやく辿り着いたセレモニー。指導者にとっての"原点"になることは間違いないよ」
今回のタイトルを経験したことで、藤田俊哉のなかで大きな変化があったという。
「優勝したとき、おそらく自分が選手だったらもっと前に出て喜んでいたと思う。でも、いまは思わないよね。やり切った選手たちを見るのが、自分の喜びになっている。ああ、俺って変われたなって思う。そこに自分のモチベーションがあることを実感した瞬間でもあった。だから、もっと指導者として上にいきたいし、もっと経験を積みたいって思う。そうすれば、もっと選手の喜ぶ姿が見られるからね」
それは新たな発見とも言え、今回の優勝で手にしたものは、指導者・藤田俊哉にとって大きな自信になった。しかし、手探り状態から始まったヨーロッパでの挑戦は、まだ第1章が終わったばかりである。
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