バッカの夕食会を楽しむ本田圭佑。
最後にミラニスタにいい思い出を

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2016~2017(21)

先週末のキエーボ戦でもベンチを温めた本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)先週末のキエーボ戦でもベンチを温めた本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 困難の連続だった1月を乗り越え、ミランはどうにか"ヨーロッパ"をふたたび射程圏内に入れた。ここ5試合で4勝1引き分けという成績は、今季の最低限の目標であるヨーロッパリーグ出場権にミランをどうにかつなぎとめることができた。

 しかし、目標にたどり着くのがかなりハードであることには変わりない。ヨーロッパリーグ出場の2つの椅子を巡って、インテル、アタランタ、ラツィオ、そしてミランの4チームがしのぎを削っている。どのチームもほとんど勝ち点に差はなく、50から53ポイントの間に集中している。

 ミランの抱えている問題はそれだけではない。

 シルビオ・ベルルスコーニから中国人コンソーシアムへの株式譲渡は3月3日にすべて終了するはずであった。それなのにふたを開けてみたらまたもや延期。この何度目になるかわからない日延べにはミラニスタの間からもブーイングが起きている。自分の愛するチームの先行きが不透明なまま、彼らは何カ月も放置されているのだ。

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