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刺客ナポリを返り討ち。
レアルが見せつけた圧倒的な実力差 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 まったく奇をてらうことのない、極めてベーシックな攻撃の手法ではあるが、これが実に効果的だった。実際、インシーニェの先制点は、絵に描いたようにこの形から生まれている。

 縦パスを引き出す前線。それをサポートする中盤。と同時に、裏を狙って走り出す2列目やサイドバック。そうした動きが見事にシンクロする様は、見ていて実に痛快だった。

 ナポリが過去10季でCLに出場したのは、2011-12シーズンの一度だけ。そのとき以来となるCLでの決勝トーナメント(ラウンド16)進出で、しかも、相手はディフェンディングチャンピンとあって、この日はレアルのホームゲームにもかかわらず、ナポリから数多くのサポーターがマドリードを訪れていた。決して行儀がいいとは言えないナポリのサポーターは、この先制点で気をよくし、さらに調子づいていた。

 ところが、試合の流れはここから徐々にレアルへと傾いていく。この日のレアルを称えるべきは、非常にアグレッシブな戦いを挑んできたナポリに対し、相手の土俵で応戦したことである。試合開始早々、出し抜けを食らわされてもなお、レアルはまったく慌てることがなかった。

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