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降格寸前からブンデス上位へ。
長谷部誠が語るフランクフルトの大変身 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 この日はドルトムントが相手ということで、5バックに近い形をとった。長谷部はボランチでプレーし、ゴール前への推進力を見せるというよりは、バランス役に徹して攻守のスイッチを入れるプレーを見せた。そこに長谷部がいることでチームが落ち着く、そんな印象だった。

 チームの好調の要因について、長谷部は次のように語っている。

「結果が出ていますしね。自分たちのやり方がはっきりしているという感覚はあります。守備ありきでチームとしてしっかりやっているので、失点が少なく、攻撃の部分でもはっきりとカウンター狙いというのがあるので」

 今季のフランクフルトには、長谷部以外にも、ドルトムント戦で決勝ゴールをあげたハリス・セフェロビッチやアレクサンダー・マイヤーといった強烈なフォワードや、ドリブルに特徴のあるサイドバックのティモシー・チャンドラーなど、個性的なキャラが揃っているのも大きい。

 実力者を揃えながらも苦戦してきたここ数年と違い、こういった選手をコバチ監督がうまく使いこなして結果を出している。割り切った守備的なサッカーだから、今後も大崩れすることはなさそうだ。最終的にどのような順位に落ち着くか、興味深いところだ。

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