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EUROに続きW杯予選もヤバい。
オランダ代表はなぜ弱くなったのか (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

 ロッベン、スナイデル、ロビン・ファン・ペルシら、83‐84年生まれの黄金世代以降、ひとりとして偉大な先達に肩を並べるような才能が育っていないのだ。特に80年代後半生まれは飢饉(ききん)と形容してもいいほどで、直近のフランスとのホームでの欧州予選(0‐1の敗北)にはひとりも先発していない。90年生まれのダリー・ブリント、ジョルジニオ・ワイナルダム、ケビン・ストロートマンが主軸と言えるが、過去に中核を担ってきた面々と比べるとあらゆる面で小粒に見える。

 かつて、アヤックスを代表とするオランダのユースアカデミーは最先端の育成組織だった。技術と知性を重視して原石を磨くその育成法は世界中に影響を与えてきたが、いまでは時代遅れと言われるほど停滞している。英『World Soccer』誌などに寄稿するオランダ人ジャーナリスト、クラース=ヤン・ドロッパート記者によると、「技術を重視しすぎて、モダンフットボールに必要なフィジカル面の強化がおろそかになっている。もはや育成の先進国とはいえない。それから人工芝のピッチが増えすぎて、タフな選手が育たなくなった」という。

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