長谷部誠と大迫勇也。ブンデスで好調な2人は勢いを代表に持ち込めるか

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 リベロ長谷部誠とFW大迫勇也の日本人対決にも注目が集まったブンデスリーガ7位フランクフルト対4位ケルンの対決は、フランクフルトが立ち上がりに奪った1点を守り切り、上位戦線に食らいつくための貴重な勝ち点3を積み上げた。

ボールを奪い合う大迫勇也(左/ケルン)と長谷部誠(フランクフルト) ボールを奪い合う大迫勇也(左/ケルン)と長谷部誠(フランクフルト)  長谷部は3バックの中央で先発フル出場を果たし、チームの勝利に貢献した。

 フランクフルトは3バックを採用してから守備が安定し、これでカップ戦も含めて公式戦4試合連続の無失点となった。このシステムで鍵を握っているのが3バックの中央でリベロの役割を果たしている長谷部だ。ビルドアップの際には最終ラインの中央に入り組み立ての起点となるが、守備の際には最終ラインでカバーリングをすることもあれば、ボランチの位置に入ってパスの出どころを潰すこともある。

 人には強いが周囲のスペースへのケアを怠りがちなブンデスのDF陣において、ピッチを広く見渡せる長谷部の視野の広さとカバーリング力がフランクフルトの守備に安定をもたらしていることは間違いない。ケルン戦でも得点ランク首位のアントニー・モデストにほとんど決定的なシーンを作らせなかった。

 ただ、長谷部自身もリベロとしてのプレーに手応えを感じつつも、そのポジションに慣れきってしまわないことを意識している。

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