初のアジア王者も前途多難。日本を待つ、とんでもない世界のU-19 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 ブラジルでは他に19歳のFW、マルコムがボルドーで主力として出場。19歳の右SB、ジョアン・ペドロもパルメイラスでレギュラーを勝ち取っている。王国の衰退が囁かれるが、タレントは少なくない。

 南米でガブリエル・ジェススと双璧を成すのは、レアル・マドリード(現在はBチームに在籍)のパラグアイ代表、FWのセルヒオ・ディアス(18歳)だろう。若き日のセルヒオ・アグエロと比較されるストライカー。たやすくシュートポジションにボールを持ち込み、確実にボールを叩く。今年5月のトゥーロン国際大会では、U-23日本代表(5歳上!)を相手に決勝点となる直接FKを蹴り込んでいる。

 一方、欧州もアジアと同じ出場国数(今大会のアジアは韓国が開催国のため5カ国出場)ながら、レベルは数段上だろう。

 なにしろ、強国スペインのU-19が出場権を逃しているのだ。左利きのアタッカーとしてレアル・ソシエダを牽引するミケル・オヤルサバル、スポルティング・ヒホンのセンターバックとしてクレバーな守備が光るホルヘ・メレ。そして、ヘスス・バジェホは「欧州最高のセンターバックになる大器」と絶賛され、今シーズンからフランクフルトでプレー(所有権はレアル・マドリードが保持)している。

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