清武は不在も好調のセビージャが「リーガ4強時代」の幕を開けるか (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

 アルジェリアにルーツを持つマルセイユ生まれのナスリは、その出自やプレースタイルから、ジネディーヌ・ジダンを引き合いに出されるほど将来を嘱望されてきた。実際に地元のマルセイユや、アーセナル、マンチェスター・シティで活躍し、フランス代表にも名を連ねていた。

 だが昨季は、長引く負傷の影響もあって精彩を欠き、今オフにはシティのペップ・グアルディオラ新監督から「体重オーバー」とプロフェッショナリズムを疑問視されたりもした。それでもナスリは「自分はまだ燃え尽きていない」と自らを奮い立たせ、移籍期限ギリギリにセビージャで再起を誓うと、新天地のホルヘ・サンパオリ新監督の信頼を早々に掴んでみせた。

 事実、ナスリは入団以降、足首の問題で欠場した2試合以外は全試合に先発しており、それは清武が欠場した試合と見事に合致する。つまり、この2人はまだ公式戦で仲間として共にピッチに立っておらず、それは指揮官が2人を同タイプの選手と捉えていることの表れと言えるだろう。清武はナスリの控え──これが厳しい現実である。

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