2016.07.30

中国資本でインテル、モメてる。
長友佑都&マンチーニはどうなる?

  • 利根川 晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • photo by Getty Images

エストゥディアンテス戦にフル出場、ゴールを決めた長友佑都 新シーズンのインテルは微妙な空気の中でスタートした。その最大の要因はロベルト・マンチーニ監督と新経営陣との対立だ。

 エリック・トヒル会長は昨年の11月頃から、インテルに新たな投資をしてくれる企業をアジアで探し始めた。依頼を受けたゴールドマン・サックス銀行が探し出したのは、中国は南京に本拠地を置く蘇寧グループ。eコマースなどで大きくなった家電販売会社である。このところ選手を爆買いしている中国超級リーグの江蘇蘇寧の親会社、と言ったほうがサッカーファンにはわかりやすいかもしれない。

 彼らはインテルの株の約70%を買い取り、保有率が30%に下がったトヒルは筆頭株主の座を降りた(会長はそのまま継続)。マッシモ・モラッティ(前会長)に至っては、もはや完全に蚊帳の外の存在となっている。

 マンチーニは昔からチームの全ての動きを把握しておきたいタイプである。しかし彼に今回の株式譲渡の正式な知らせが届いたのは、すでにすべてが決定した後のことだった。まずこの時点でマンチーニはへそを曲げた。
 
 それから数週間たった6月28日、マンチーニは新経営陣である蘇寧グループの張近東代表らと顔合わせをしたが、彼らはマンチーニの望む補強に快い返事をしなかった。マンチーニは最短でチャンピオンズリーグ出場権を取り戻せるよう、即戦力になるベテランを欲しがっていた。マンチェスター・シティ時代の愛弟子だったヤヤ・トゥーレやパブロ・サバレタなどの選手だ。