テンションは高いが点は入らず。イングランド猛攻も実らずドロー (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 B組は英国系が、東欧系を上回ることになった。両者を分けたのは精神的なノリだ。その単純明快さが今回は奏功した。対するB組の東欧系は暗かった。全員の反応がいまひとつ鈍いサッカー。最下位に甘んじたロシアは、“大国意識”が災いした。サッカーとしての立ち位置はチャレンジャーであるにもかかわらず、ヒディンク時代以外、そのあたりを表現できずにいる。その真逆にいるのがウェールズ。恥も外聞もなく後ろを固めカウンターに出る。小国のメンタリティと大国のメンタリティ。英国系と東欧系が相まみえたB組だった。

 可能性を一番感じるのはイングランドだが、ブックメーカーが優勝候補の4~5番手に挙げるほどには、マックス値は高そうではない。スロバキアには決勝トーナメント1回戦こそ、よいサッカーを披露してほしいものだ。
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