主役はメッシではなくスアレス。バルサ優勝の今季リーガで起きたこと

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 最終節グラナダ戦でハットトリックを決めたルイス・スアレス 最終節グラナダ戦でハットトリックを決めたルイス・スアレス バルセロナが24度目のタイトルを獲得して閉幕したリーガの2015~16シーズン。振り返ればルイス・スアレスを筆頭とする各チームのエースストライカー、そして監督の存在感が目立ったシーズンだった。

 主審の試合終了の笛が鳴リ響いたグラナダのエル・カルメン。喜びを体いっぱいに表現し輪になったバルセロナのメンバーと、このお祭りを逃してたまるかとピッチに飛び込むグラナダサポーターで混沌としたなか、カメラが狙いを定めていた選手の1人が、この試合でハットトリックを決め、バルセロナに優勝をもたらしたルイス・スアレスだった。

 スペイン2年目となる今シーズン、最終ラインでの駆け引きとポジション取りに秀でたウルグアイ人FWは、40得点を達成。09~10シーズン以降、リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドが独占していたリーガ得点王に輝いた。

 それだけでなく、メッシと並んで16本のラストパスを送ってアシスト王ともなり、ゴールに関する2つの個人部門の賞を受賞。バルセロナが今季あげた得点112の半分(56)に関与しているという数字を見るだけで、ルイス・スアレスのすごさがわかるだろう。

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