2016.05.19

セビージャがEL3連覇。リバプールを一蹴した「攻撃は最大の防御」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

優勝カップを掲げて喜びを爆発させるセビージャの選手たち ヨーロッパリーグ(EL)決勝。後半25分、コケのゴールが決まりスコアは3対1に。セビージャはリバプールに対し2点リードの状況で、残り20分+ロスタイムを戦うことになった。

 逃げ切りは成功するか否か。それこそがこういう場合の一般的な見どころだ。マラソンで言えば35キロ付近。野球で言えば7回裏。しかも試合は決勝戦だ。リードしている側は逃げようとする。多くのスポーツではそれが常識だ。しかし、セビージャは前に出た。3連覇がかかるディフェンディングチャンピオンは、後ろを気にせず追加点を狙いにいった。

 相手のリバプールは、精神性の高いクラブとして知られる。ツボにはまると実力以上の力を発揮する神がかり的なところがある。実際、ドルトムントと対戦した準々決勝では通算スコア1対3の状況から、試合をひっくり返すことに成功した。

 リバプールの魅力を語る時、毎度引き合いに出されるのが、04~05のチャンピオンズリーグ(CL)決勝だ。0−3から3−3に追いつき、延長PKでミランを下したイスタンブールの一戦だが、ドルトムント戦もこれに通底する、リバプールらしさを全開にした痛快なる逆転劇だった。