ブンデス開幕直前。日本人13人がチーム内で占める位置 (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ヘルタ・ベルリンの原口元気は、ドイツ杯ビーレフェルト戦で76分からプレイ。スペースを利用したダイナミックなドリブルで何度も相手を脅かし、追加点のアシストもした。「途中出場なので、あたまから使ってもらえるように……」と語った原口。コンディションも良さそうで、先発はタイミング次第だろう。指揮官も陣容も昨季と大きく変わらないのがチームのアドバンテージとなる。一方で、昨季途中からベンチ入りすら叶わないことが増えた細貝萌の状況は依然として変わらない。引き続き苦しい日々を送っている。

 シャルケの内田篤人は、リハビリの真っ最中だ。「手術をする、しない」で、1年以上にわたってクラブ、日本代表、内田本人が主張を続けてきたが、最後は本人が自分の体の声に従った結果、手術を選択した。その結果、シャルケは内田入団後は初めてとなる本格的な右SBを獲得。復帰後も内田にとってはこれまでほとんど経験のなかったポジション争いが待っている。チームはドルトムント同様、CL出場権獲得を目標とする1年になる。

 数多くの日本人プレイヤーがいて、日本人対決など珍しくない状態が続いているブンデスリーガ。それなりに安定した活躍も見せてくれている。だが、見る側の満足のハードルも上がっている。このあたりでさらにもう一歩上をいく、リーグをリードするような活躍を目にしたいところ。そんな期待を込めて、開幕を待ちたい。

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