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ブラジルらしさ皆無。ネイマール頼みのドゥンガ構想は瓦解 (2ページ目)

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Getty Images

 以前のセレソンなら、CBまでが攻撃参加するという力技を見せたが、バランスにこだわる現在のチームにはそれがない。さらに攻撃陣にアドリアーノやバプティスタ、フッキのようなパワータイプがおらず、以前と比べると小粒になった感は否めない。

 この試合、競り合いでは45.4%対54.6%、空中戦においては37.5%対62.5%でペルーに負けていた。ブラジルはロスタイムにネイマールのアシストからダニエウ・アウベス(バルセロナ)がゴールを決めて、かろうじて逆転勝ちを収めた。

 ペルー戦では1得点1アシストと大車輪の活躍を魅せたネイマール。彼がチームにとって不可欠の存在であることは、誰にも異論がない。しかし、本人にはその自覚がないようだ。

 セットプレイからの失点により0-1で敗れた第2戦のコロンビア戦。ネイマールはペルー戦に続いて警告を受け、次のベネズエラ戦は出場停止となった。腕でボールをゴールに押し込もうとしたのだが、これはプレイの流れの中でのことなので、まだ仕方がない。しかし試合終了と同時に相手選手に頭突きを喰らわせてレッドカードをもらい、さらに主審をロッカールームへの通路で待ち伏せて侮辱の言葉を吐くとなると、これは彼の責任感や人格を疑わざるを得ない。

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