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ブラジルらしさ皆無。ネイマール頼みのドゥンガ構想は瓦解

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Getty Images

6月特集 ブラジルW杯から1年 ~日本代表と世界はどう変わったのか?~(12)

 チリで開催中のコパ・アメリカ。グループリーグC組のブラジルは2勝1敗とし、首位で決勝トーナメント進出を決めている(2位ペルー、3位コロンビアも決勝トーナメントへ)。

ベネズエラに勝ちほっとした表情のダビド・ルイス(左)とロビーニョベネズエラに勝ちほっとした表情のダビド・ルイス(左)とロビーニョ 昨年のブラジルW杯後にドゥンガ監督となってから、テストマッチは9戦9勝と好調だった。この中には、フランスに3-1、アルゼンチンに2-0という強豪国相手の勝利もあった。自国W杯でドイツに1-7で大敗したことを教訓に、ドゥンガ監督はバランスの良さをチームに求めてきた。テストマッチの結果は、その構想が実を結んだもののように見えた。

 しかし、テストマッチと真剣勝負は別物だった。コパ・アメリカ初戦の相手はペルー。開始3分、守備の乱れがGKのミスキックを招き、失点を許した。2分後、今度はゴール前でネイマール(バルセロナ)をドフリーにするというペルーDF陣の大チョンボに乗じて振り出しに戻す。しかしその後、ゲームは膠着状態となった。ブラジルは60%近いポゼッション率ながら、ペルーを崩しきれない。枠に飛んだシュートは4本で、ペルーの3本と大差なかった。

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