あの本田圭佑が帰ってきた。復活の原因はメネズの不在か (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 この日のミランはジェレミー・メネズを欠いていた。メネズは今シーズンのミランで最も多くの得点を決めてきた選手だ。しかし同時に、あまりにも個人プレイが目立つと、最も取りざたされた選手でもあった。

 この試合でミランは、長らく失っていたチームとしてのスピリットと組織だったプレイを取り戻した。どちらもチームの基本となる重要なものだ。惜しむらくは遅すぎたことだが、とにかくこの試合は2015年になってからのミランのベストマッチだった。メディアの一部は意地悪な見方をして、その理由がメネズの不在にあったのではないかとしている。

 彼がいなかったおかげで本田が自由に動くことができた。メネズがいては、本田はこれほどの動きはできない、というわけだ。ただ今シーズンの序盤、ミランが好調でチャンピオンズリーグ出場権を争っていた頃、本田とメネズは共にプレイし、良い結果を出していたことも忘れてはいけない。

 さて、泣いても笑っても今シーズンはあと3試合。残りの試合で選手たちは、自分がミランにふさわしい選手であることを証明して見せなければならない。今週、ミランに関する記事は、誰がチームを去り、誰が残るのかにスポットが当たっていた。しかしどんなに議論してもその答えが出るのはシーズンが終わってからだ。またその決定には、ベルルスコーニ・ファミリーの他、誰が新たにミランの経営に加わるかによっても大きく違ってくるはずだ。

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