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ドルトムント勝利。香川真司が見せたある「チャレンジ」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 5月9日、ドルトムントがヘルタ・ベルリンに2-0で勝利した。第31節(前節)終了時点で9位と13位の対決。シーズン終盤の中位同士の対決は凡戦になりがちだが、ご多分に洩れず、見どころが多いとは決して言いがたい試合となった。

ヘルタ・ベルリン戦に先発した香川真司ヘルタ・ベルリン戦に先発した香川真司 先発した香川真司は冴えない表情で語った。

「みんなすごく(動きが)重かったと思いますし、メンタル的な置きどころが今日はちょっと悪かったと思います。(勝利したのは)相手が弱かったから。前半の最初からぬるかったというか、びびっていた感じがしてたし、その中で先制点を取って、よけいにちょっとふわっとなっちゃったと思います」

 昨季まで優勝争いを繰り広げていたドルトムントが、チャンピオンズリーグ(CL)出場権争いからも脱落。ヨーロッパリーグ出場権獲得という目標はあるものの、CL常連チームとすれば大きな目標にはなり得ない。一方で残留は決定しているし、ドイツ杯も決勝進出が決まっている。リーグ戦でなかなか気持ちを上げるのが難しいことは想像がつく。

 とはいえヘルタのことを「ぬるい」「びびってる」と言えるような状態になったのはここ最近のことだ。最下位にまで落ちた前半戦ほどではないものの、後半戦もクロップ監督が退任を発表するまでは、チームは一進一退を続けていた。前半戦、ドルトムントは0-1でヘルタに敗れている。その頃と比べれば、ずいぶん状況は改善したものだ。

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