ドルトムント勝利。香川真司が見せたある「チャレンジ」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 試合は9分にCKからDFスボティッチが頭で決めてドルトムントが先制。引き気味に試合に入ったヘルタは前に出てくるようになったが、これが裏目に出て、試合はドルトムントペースになった。やはり先発したヘルタの原口元気は、自分自身とチームに腹を立てているような表情で話した。

「最初の失点はきつかったですね。一番やられちゃいけなかったと思うし、0-0でいけば良い試合ができたと思うけど、セットプレイでやられたのは良くなかったです。相手は良いチームなので、スペースを消して、というやり方でやっていたんですけど、早々に失点してしまったので、プラン通りにいかなかったなと思います」

 ヘルタも前半戦でドルトムントに勝利したことなど忘れ、直前の4試合で2分2敗と苦しんでいることが影響しているようだ。試合の結果には最近の調子がそのまま反映された。シュート数はドルトムントの15本に対してヘルタは2本。後半の立ち上がりにDFドゥルムが2点目を決めると、その色はより鮮明になった。

「変に余裕ができて、ちょっと軽くなっちゃいました」と、香川。だがその余裕のおかげもあるのだろう。香川のプレイにはこんなシーンもあった。

 62分、中盤でパスを受けた香川はそのままドリブルで運ぶ。左にMFカンプル、前方の相手DFの間にはFWオーバメヤン。さらにMFギュンドアンやミキタリアンも前線に駆け上がっていく中、香川はペナルティエリアにさしかかったあたりでミドルシュートを選択した。

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