CL1回戦の注目カード。ビッグクラブの戦力に変化あり (3ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 戦力的な部分で言えば、新戦力が少ない分、チームの成熟度は確実に上がっている。直前の国内リーグ戦でブラジル代表ルーカス・モウラを含む4人の故障者を出してしまったことは確かに不安要素ではあるが、ここにきてエースのズラタン・イブラヒモビッチが復調しつつあるのは何よりも明るい材料と言える。

 前回の対戦では2ndレグでそのイブラヒモビッチが故障欠場するという不運もあっただけに、イブラヒモビッチの出来が勝敗のカギとなることは間違いない。そして、ホームでの1stレグでアウェーゴールを絶対に与えないことが重要になる。そのためには、ブラン監督がモウリーニョ采配を上回る何かを用意する必要があるだろう。

 一方、昨シーズンと同じく決勝トーナメント1回戦で顔を合わせることになったマンチェスター・シティとバルセロナの対戦では、リベンジを目論むマンチェスター・シティの「スペイン経験者」に注目が集まる。マンチェスター・シティにはダビド・シルバとヘスス・ナバスというスペイン代表の他、トゥーレ・ヤヤ、セルヒオ・アグエロ、パブロ・サバレタ、マルティン・デミチェリスといったスペインリーグ経験者が多数在籍するからだ。

 また、チリ人指揮官のマヌエル・ペジェグリーニもスペインで実績を積んだ名将で、ついでに言えば現在スポーツ・ディレクターを務めるチキ・ベギリスタインもスペイン人。しかも元バルセロナのスポーツ・ディレクターだっただけに、これほどバルセロナの分析に適した人物はいないだろう。

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