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本田圭佑不在の1月。ミランの代役探しは難航しそうだ (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ロペスだけではない。DF陣も明らかに成長をとげているし、FWメネスの躍進もすばらしい。開幕当初は出番もなかったのが、今ではミランの攻撃になくてはならない存在だ。また中盤にモントリーボが戻ったことで、攻守の連係がよりスムーズになり、チームにバランスと安定が生まれてきている。

 インザーギのオフェンスに関する構想はすでに固まっている。メネスがセンター、ボナベントゥーラが左、本田圭佑が右だ。本田の守備への貢献度は毎度素晴らしいが、攻撃において、最近はメネスのサポートに回ってしまうことがしばしば見られる。だからこそ本田は今年最後の試合でゴールを決めたかっただろうが、残念ながらそれは叶わなかった。

 とにかく2014年は本田にとって特別な年であったろう。ミランへの移籍はチームの混乱期と重なり、イタリアサッカーの洗礼はなかなかにハードだっただろうが、年の後半はその実力が花開いた。陰日なたのない努力とプレイで、新監督インザーギの信頼を勝ち取り、不動のレギュラーにもなった。

 しかし、次にリーグ戦が再開する時、本田はいない。アジアカップのため1ヵ月ほどミランから離れるのだ。本田が抜けたあとの穴を冬のカルチョメルカートでどのように埋めるか――それが現在のミランの緊急の課題である。

 クリスマスのあと、チームは12月27日にドバイに集合、この地で2015年にむけての冬期キャンプを行なう。このキャンプ中には、もしかしたら本田の代わりとなる選手の名前が明らかになってくるかもしれない。だがガッリアーニ副会長の言うとおり、今シーズン前半に本田がみせたような持続力とチームへの貢献度を持った選手を見つけるのは至難の業であろう。

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