2014.08.31

香川真司を歓迎するドルトムント。2年前とここが違う

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 香川真司のドルトムント復帰。間もなく正式な発表がある模様だ。この2年間、ドイツ人記者やファンから幾度となく「香川は戻って来ないのか」と聞かれ、そのたびに心苦しい思いをした。「ドイツで愛されているのは分かるが、おそらく本人にその気はないはず」とは返答できず、苦笑いするしかなかった。

香川真司にとってマンUでの最後の試合になったミルトンキーンズ戦 ドイツ人、特にドルトムントファンからすれば「あの香川をダメにした憎いマンチェスター・ユナイテッド」だったはずだ。昨季、香川はマンUの一員として、レバークーゼンとチャンピオンズリーグを戦った。イングランドで取材している者としては、普段よりも良いパフォーマンスに見えたものだが、ドイツ人の期待値ははるかに高く「あの頃には及ばないね」と言われたものだ。

 とはいえ香川自身には、自分はマンチェスターで何も成し遂げていない、チャレンジの半ばだという思いが何よりも大きかった。さらに付け加えるなら、自身の住環境を始め、マンUの一員としての暮らしは、ドルトムントのそれよりもはるかに優遇され、快適だったようだ。それでも移籍を決断したのは、ファン・ハールが戦力と思っていないことを理解したからに違いない。

 8月24日、プレミアリーグ第2節サンダーランド戦後のファン・ハールの発言がそれを物語る。ファン・ハールは「香川は自分を満足させなかった」という旨の発言をしたが、その際に香川と個人的に話をしたことも明かしている。おそらくその面談が大きなきっかけになったのだろう。スタンスを明らかにしたファン・ハールに、筆者は好印象を抱いた。