2014.09.01

ダービーは出番なし。スポルティング田中順也の立ち位置

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • photo by Global Imagens/アフロ

 ポルトガルリーグ第3節(8月31日)、日本代表に招集された田中順也が所属するスポルティング・リスボンはアウェーでベンフィカと対戦。1対1の引き分けに終わった。白熱ぶりと激しさが代名詞として相応しいリスボンダービーだったが、日本人選手に出場のチャンスはなかった。とはいえ、決して田中の力が劣るというわけではないことを、スポルティングをカバーする現地記者が話してくれた。

アロウカ戦でリーグ戦デビューを果たした田中順也(スポルティング) チームカラーの赤一色に染まった満員のエスタディオ・ダ・ルス。試合開始前にはライバルに見せつけるかのようにリーガ優勝トロフィーの中に33(優勝回数)の数字が入った横断幕が掲げられ、赤い煙が各ゴール裏から立ち上がるなど、リスボン、そしてポルトガルの盟主は自分達なのだとチーム、サポーター、スタジアムが一体となって王者ベンフィカをアピールする。

 スペイン、イングランド、ドイツが欧州3大リーグと呼ばれているが、3大リーグに勝るとも劣らない情熱がリスボンダービーの中にはあった。実際、試合開始からスピードに溢れた激しいプレイに溢れ、決定機の数だけでなく、カードも相次いで両チームに提示される戦いで、90分が短く感じられる好ゲームだった。

 その大舞台に田中の名前がアナウンスされることはなかった。だがポルトガルのサッカーサイト『Mais futebol』のスポルティング番記者であるセルヒオ・ペレイラは、田中が起用されなかった理由を次のように語る。