2014.07.01

勝利至上主義のフランス。デシャンのサッカーはつまらない?

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by AFLO

 ブラジリアで行なわれた決勝トーナメント1回戦、フランス対ナイジェリア。大方の予想は、グループリーグ3試合で計8ゴールをマークしているフランスが圧勝するというものだったが、実際はそうならなかった。

選手としても、監督としても、常に結果を残してきたディディエ・デシャン「最初の1時間は両チーム互角だったが、残りの30分で相手を上回ることができた」

 試合後、そう語ったのはフランス代表のディディエ・デシャン監督だが、この拮抗した試合展開は、あながち想定外だったわけではなさそうだ。なぜなら試合前日、デシャン監督は大量得点を期待するメディアに対して、次のように語っていたからだ。

「ナイジェリアはスイス(フランスと同じ組で2位突破)とは異なるチームスタイルなので、戦術も変わる。ナイジェリアはフィジカルが強く、守備が強固で、アタッカーにはスピードがある。みんな大量ゴールを望んでいるようだが、いちばん重要なのは勝つことにある。明日は、そのためのパフォーマンスをしなければならない」

 この言葉の通り、フランスは「手堅いサッカー」でベスト8進出を決めた。

 後半79分に決まった先制点は、コーナーキックからナイジェリアGKヴィンセント・エニェアマのパンチングミスを見逃さず、MFポール・ポグバが頭で押し込んだもの。ダメ押し点は、後半アディショナルタイムにショートコーナーからMFマシュー・ヴァルブエナが入れたクロスを、ナイジェリアDFジョセフ・ヨボがオウンゴール。結果的にフランスは、ふたつのコーナーキックで勝利を収めたのである。