CL決勝。レアルとアトレティコ、それぞれの不安材料とは?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 現地時間5月24日の夜(日本時間25日早朝)、ヨーロッパのシーズンを締め括るUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の決勝が、ポルトガルの首都リスボンで行なわれる。

 晴れの舞台に駒を進めたのは、いずれもスペインの首都マドリードに本拠を置く、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリード。同都市をホームとするクラブ同士が決勝で対戦するのは、CL史上初めてのことだ。

 試合前の下馬評では、レアルの優位は動かしようがない。レアル監督のカルロ・アンチェロッティは「私はこのタイトルを4度(ミラン時代に監督、選手としてそれぞれ2度ずつ)手にし、決勝を戦うのは7度目になる」と余裕たっぷりに口を開く。

練習でロナウドと話し込むレアルのアンチェロッティ監督練習でロナウドと話し込むレアルのアンチェロッティ監督「レアルにとってこのタイトルがどれほど重要であるか、誰もが知っている。私の仕事は勝利の手助けができるよう、ベストを尽くすことだけだ」

 とはいえ、今季、アトレティコの試合巧者ぶりには目を見張るものがある。先週末に行なわれたリーガ・エスパニョーラ最終節でも、優勝がかかった一戦で、ホームのバルセロナに先制を許しながら、コーナーキックからのゴールで同点に追いつき、そのまま引き分けに持ち込んで18季ぶり優勝を果たしている。

 アトレティコ監督のディエゴ・シメオネは「我々はリーガで特別な成功を成し遂げたばかりだが、こうしてまた特別な舞台に立つことができる」と腕をぶす。リーガ制覇の自信を携えて、熱血でならすアルゼンチン人監督が語る。

「大一番を迎えて責任は感じている。周りはいろいろと言うだろうが、外の雑音は無視して試合だけに集中したい」

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