ウイング兼ストライカーの時代!W杯にも続々登場

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

欧州サッカーの旗手たち(2)~サイドアタッカー編

 W杯に出場する32ヵ国のうち、半数以上が4-2-3-1をメインに戦う。オプションとして備えている国を含めれば3分の2近くを数える。

 流行の発端は98年フランスW杯。ベスト4入りしたオランダ代表監督のヒディンクが、その4分割表記を自ら口にして戦い、大会後、欧州のメディアがそのサッカーを称賛したことにある。

PSGのフランスリーグ連覇に貢献したカバーニ(ウルグアイ)PSGのフランスリーグ連覇に貢献したカバーニ(ウルグアイ) それまで、布陣の主流は4-4-2(中盤フラット型)か3-5-2(4分割表記にすれば3-4-1-2、3-3-2-2)だった。FWの並びも、2人のFWが前線でほぼ並列に構える2トップスタイルがスタンダードだった。センターフォワードタイプの選手はチームに2人いた。

 それが4-2-3-1になり、1トップがスタンダードになった。バルサの影響で4-3-3が、4-2-3-1に次いでポピュラーな布陣になり、その傾向はさらに強まった。

 同時に、ウイング、あるいはサイドの高い位置で構えるアタッカーが、より必要になった。

 センターフォワードもこなせればウイングもできる選手、ウイング兼ストライカーが急増している大きな理由だ。

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