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残り4試合。ギグス暫定監督就任で香川真司はどうなる? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 モイーズはクラブを離れた翌日、「かけがえのない経験だった。チャンピオンズリーグベスト8は誇り」などとする声明を発表したが、その中に選手への感謝の言葉がなかったとして批判されている。選手との確執も漏れ伝わり始めているが、少なくともギグスが監督になれば、そのような事態は起きないだろう。

 気になるのは香川真司の出場機会が増えるのか減るのかということだ。来季以降のことももちろんだが、W杯を目前にした現在、残り4試合でどこまでプレイできるかは重要である。ギグス監督は香川をどう見ているのか。

 かつて香川は公式HPでギグスについて、「経験豊富な選手が多いチームでプレイするのは良い経験。特にギグスから学ぶことは多い」と語っている。一方のギグスも香川について、折に触れて「キープ力がある」「良い経験をしている」と、その能力を評価するコメントを発している。

 選手としてのギグスと香川が今季共に共にプレイしたのは、リーグ戦ではわずかにエバートン戦、アウェーのノリッジ戦の2試合だけ。他には勝利をあげたホームでのアーセナル戦で、先発した香川に代わって後半途中からギグスが出場しているのがわずかな接点だった。短い時間ではあったが、ギグスのように技術がありスピードもある攻撃的MFの選手と並んで香川が中央でプレイするのは悪くはなかった。

 ただ、現状での香川の起用のされ方は、ファン・ペルシーが負傷欠場の場合に、マタやヤヌザイとの兼ね合いで決まっている。監督が代わっても、これまでのサッカーをこの時点で大幅に変えるとは考えづらい。ヤングやウェルベック、バレンシアといったいわゆるサイドアタッカーに最低でも1枚を割くとすると、香川かヤヌザイが左に入るかどうかというところだろう。

 このところ出場を重ねることでようやく復調してきたかに見える香川だけに、たった4試合でもベンチでくすぶるというのは避けたいところ。それはギグス暫定監督のサッカー観にもかかっている。現地時間26日、本拠で行なわれるノリッジ戦のメンバーが注目される。

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