本田圭佑が真の10番になれるかは、この2試合にかかっている

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り(15)

 イースター休暇で先週末は全ての試合が一日早い土曜日に行なわれたが、ここでもミランの好調は続いている。これで5試合連続の勝利だ。ミランの5連勝はなんと2年半振り。イブラヒモビッチがミランの原動力であった頃にまで遡(さかのぼ)る。

 リボルノ戦での3-0の勝利は、セードルフ監督のこれまでのやり方が正しかったことを意味した。1月半ばに就任して以来、約3ヵ月に渡る困難な仕事がやっと今、実を結びつつあるのだろう。

現地紙のインタビューを受けている本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)現地紙のインタビューを受けている本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) ワントップのバロテッリ、その下の3人のトレクアルティスタというセードルフ流のシステムを支えるためには、安定した堅い守りが必要である。そんな理想的なDF陣をミランはついに手に入れた。相変わらずセードルフへの非難は毎日のように聞かれ、来シーズンの続投は難しいとは言われているが、一時はセリエB落ちに近いとさえ言われていたミランも、今は6位に浮上(パルマと同勝ち点)した。不可能と思われていたヨーロッパリーグ出場権まであと一歩のところにまできている。

 ヨーロッパリーグは確かにチャンピオンズリーグに比べればワンランク劣る大会だが、とにかくヨーロッパの舞台には残ることができる。ミランというチームにとってはヨーロッパのカップ戦でプレイしないこと自体がすでに大きな屈辱であるだけに、これを手に入れるか入れないかは大きな違いだ。ターラーブト、バロテッリ、そしてパッツィーニのゴールから得たリボルノ戦の勝利は、選手たちに再び自信を取り戻させた。特に精神面での効果は計り知れない。それはまさに今シーズンのミランに一番必要なものであった。

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