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マンU年内最終戦。香川真司、2013年の「自分」と「チーム」を語る (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 実際この日の前半は全くといっていいほどチャンスを作れなかった。立ち上がりの5分、6分に立て続けに香川が深い位置までえぐってゴールに迫るクロスとシュート を入れるが、以降は攻めたてられた。それでも、試合後にモイーズ監督が語ったように、3日間で勝ち点6を獲得。連戦の疲労のなか、勝ち星を重ねられたという意味では収穫があった。

 この時、香川は"チームとしては"ということを強調していた。つまり"香川個人としては"別の感触があるということになる。「まあ」と言って、いったん間を置き、香川は語りだした。

「結果が半年出てないから、もどかしい気持ちはありますけど、ただ、やるしかないです。自信を取り戻せたらいいんですけど、そのためには結果が何より大事ですし。そこ(結果)はちょっと、(リーグ戦の)前半戦はついてこなかったというのが悔しいです」
 
 おそらく香川にとって、今のチーム状態も、自身の無得点もともに悩みの種なのだろう。その中で、チームに関しては内容はともかく結果がついて来るようになったから及第点を与えることもできるが、自身については内容も結果も今ひとつ。問題視すべきは自分のことなのだ、といった雰囲気を漂わせた。

 後半2分、右サイドからのクロスに、ファーサイドで香川がフリーになる絶好のシーンがあった。だがステップが合わず、足を滑らせそのままハンドになった。あのシーンは決めたかったのではないかと聞くと、「ねえ」と、ため息まじりに同意した。

「ああいうところでハンドにしちゃうっていうのが、今の状態を物語っているのかな、と。ただ、今日は得点を取れる雰囲気は感じてたから、いけるかなと思ったんですけど。悔しいですね」

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