2013.09.23

ダービー大敗。香川抜きのマンUに未来はあるか?

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi photo by AFLO

 今季初のマンチェスターダービーは、驚きの結果に終わった。昨季王者マンチェスター・ユナイテッドがマンチェスター・シティに完膚なきまでに叩き潰され、敵地エティハドで1−4の大敗。ユナイテッド唯一の得点は、試合終了間近にウェイン・ルーニーが決めた直接FKのみ。そして注目の香川真司は、ベンチ入りしたものの、最後まで出番は得られなかった——。

宿敵マンチェスター・シティとのダービーマッチ。香川真司に出場する機会は与えられなかった ユナイテッドの敗因はいくつか挙げられるものの、最も大きかったのは、主砲ロビン・ファン・ペルシーが軽度のケガで欠場したことだろう。突出した個人スキルでゴールを仕留められるオランダ人ストライカーの不在は、ダービーの戦い方を根本から考え直さなければならなかったに違いない。ただ、その再考した新たな作戦に、「香川の起用」は含まれていなかった。

 モイーズ監督は、これまで香川を起用しなかった理由として、「コンフェデレーションズカップ出場によるチーム合流の遅れ」と、「国際親善試合での長距離移動」を挙げてきた。たしかに昨シーズン終了から現在に至るまで、香川は過酷なスケジュールをこなしてきた。6月はコンフェデレーションズカップに出場したことでオフが削られ、ユナイテッドへのプレシーズン合流が遅れた。さらに、プレミアリーグ開幕を3日後に控えた8月14日のウルグアイ戦、そして9月1日のリバプール戦と14日のクリスタル・パレス戦の合間に行なわれたキリンチャレンジカップ(9月6日、10日)への出場のため、短期間で二度も日英を往復移動しなければならなかった。また、9月12日のスポンサー記者会見や2日後のクリスタル・パレス戦を風邪で欠席するなど、香川自身が体調を崩した面もある。そんな背景を考慮すると、指揮官としては香川を起用しにくい状況だったのかもしれない。

 とはいえ、9月17日に行なわれたチャンピオンズリーグ1次リーグ、レバークーゼン戦に出場した香川は、病み上がりのコンディションにもかかわらず、チームの中で『違い』を演出してみせた。4−4−2の左MFとしてプレイした71分間は、独特のリズムとファイナルサードでのパスワーク、そしてクレバーなパスコース作りといったお馴染みのパフォーマンスを披露。香川が出場しなかったマンチェスターダービーと比較すれば、レバークーゼン戦のユナイテッドのほうが明るい未来を感じさせた。