前半と後半で別の顔。スペインがコンフェデで見せた「強さ」と「弱点」

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

「我々は、終始ゲームを支配することができた。ただし、スアレス(ウルグアイ)のゴールが示すとおり、セットプレイでは少し混乱してしまっていたようだ。

 2-0というスコアはどうしても選手たちを油断させてしまうもので、それが最後に出てしまった。それでも今日の結果については、準決勝に向けて良いスタートを切れたと思う」

今回のコンフェデでブラジルと並ぶ優勝候補のスペイン。パスサッカーでウルグアイを圧倒した今回のコンフェデでブラジルと並ぶ優勝候補のスペイン。パスサッカーでウルグアイを圧倒した ブラジルで開催されているコンフェデレーションズカップで、地元ブラジルとともに優勝候補と目されるスペイン。現世界チャンピオン(W杯南アフリカ大会優勝)を率いるビセンテ・デル・ボスケ監督は、グループBのライバルであるウルグアイ(南米選手権王者)に勝利した後、満足げにこう語った。

 2-1という試合結果だけを見れば、両チームの力の差はそれほど開いていないように思われるかもしれない。しかし、内容的にはデル・ボスケ監督のコメントどおり、スペインの圧勝。3-0となっていても、4-0となっていても、決しておかしくはなかった展開だった。

 とりわけ、ペドロのゴールで先制した前半のスペインの出来は、パーフェクトのひと言に尽きる。

 シャビ、イニエスタがあらゆる局面に顔を出し、相手の中盤の選手を引きつけたところで、ペドロやセスクが相手CB2枚の前方に空いたスペースを有効活用する。同時に、この日ワントップに入ったソルダードがCB周辺のギャップを狙う動きをするため、バイタルエリアで常に複数のパスコースを作ることができていたのだ。

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