イタリア紙記者が特別寄稿。「この敗戦で日本はもっと強くなる」
試合後、ブッフォンと抱き合うザッケローニ監督 photo by Getty Images 日本戦はイタリアにとってあまり楽しいものではなかった。集中力の欠如にプランデッリは激怒していたし、「レシフェの暑さと疲労があったにせよ、イタリアのようなチームが常に同じ集中をもって戦えないとは許し難い」と、主将のブッフォンは監督以上に厳しい表情だった。
同時にブッフォンは香川、本田、岡崎という2列目を筆頭とする日本代表の技術レベルへの驚きも隠せなかった。
「然るべき注意力に欠けていた我々のせいもあったとはいえ、それよりも日本が良かったというのは否めない。特にテクニックの高さにはびっくりした。代表のGKとして17本もシュートを打たれるなんて初めてだ」
確かにイタリアの集中力欠如がこの日の試合展開を左右した。しかしながら、「イタリアが勝利に値したとは、正直、思わない。僕らはラッキーだった」とジャッケリーニが言うように、日本が作った決定的チャンスの多さを考えると、2、3点差で負けていてもおかしくなかったこの試合を語るには、それだけでは不十分だ。
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