2013.05.15

優勝ユーベと2位ナポリ。セリエA今季の2強を分けたものは?

  • 内海浩子●文 text by Uchiumi Hiroko
  • photo by Getty Images

5月11日に行なわれたカリアリ戦後、優勝トロフィーを手にしたユベントスのコンテ監督 シーズンを通して頭一つ抜きん出た強さを見せたユベントスが、セリエA2連覇を果たした。監督のコンテやDFボヌッチらが八百長裁判を争う中でのプレシーズンとなり、その判決によってカリスマ指揮官を4ヵ月近くベンチから欠く戦いとなった。だが、「それがさらにチームの結束を固くした」とコンテが語るように、昨季にも増して精神的にたくましくなったユーベは、苦しい展開でも粘り強くチャンスを待ってそれをモノにし、調子が悪くても"勝てる雰囲気"を醸し出す、相手にとって不気味な強さがあった。

 このユーベに唯一対抗しうるかに見えたのがナポリだった。両チームには共通点がある。故障者が少ないのだ。

 コンテが就任する前までのユーベは今季のインテルのようにケガ人だらけだったが、それがピタリと止まっている。テクニカルスタッフとメディカルスタッフの息が合っていることもあるのだろうが、2年前からタッグを組むマペイ研究センター(自転車競技などのトレーニングで有名な研究施設)の運動能力テストも功を奏している。ここからのデータをもとにしたトレーニングには、コンテも「非常に満足している」と言葉を割いている。

 FWカバーニというゴールマシーンを擁するナポリには「今季はもしかしたら......」という気持ちがあった。シーズンの序盤には「我々はどのチームにも劣らない」と監督のマッザーリが言っていたものだし、今季を振り返り「スクデットを考えたこともあった」とMFハムシクは胸中を吐露している。

 だが躓(つまず)きが2度あった。ひとつは12月の2連敗。特にホームにおけるボローニャ戦の黒星は大きな誤算であり、ここでユーベに一歩遅れをとってしまった。そして決定的だったのが2月から始まった長いトンネル。2月2日の勝利を最後に、3月17日の白星までひとつも勝てなかったのだ(この間4分2敗で勝ち点差は9に広がった)。