2013.03.26

【ロシア】ブラジルを苦しめドロー。W杯ダークホースの面目躍如

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

先制ゴールをあげたビクトル・ファイズリンに駆け寄るロシアイレブン 3月25日、ロンドンの「スタンフォード・ブリッジ」で、ブラジル対ロシア戦が行なわれた。ブラジルは4-2-3-1で、ロシアは4-1-4-1ともいえる4-3-3。両軍のフィールドプレイヤーがキックオフの笛とともに交錯した瞬間、高鳴ったのはロシアへの期待だった。

 ロシアの選手の配列は、ブラジルの布陣にキッチリはまっていた。4日前のイタリアに続いてブラジルが苦戦しそうなことは、早い段階から見て取れた。

 ブラジルはイタリア戦で途中交代出場したカカがスタメンで出場。4-2-3-1の3の左を任されたが、イタリア戦同様、その場所をカバーしていたわけではない。同じ列のネイマール(中央)、オスカル(右)とともにポジションをチェンジしながら、「流動的」に動き回った。

 ここに弱さがあった。3人には場所をカバーする概念がない。流動的といえば聞こえはいいが、右に偏ったり、真ん中に固まったりする。ボールを奪われた瞬間、ロシアのどちらかのサイドバックは完全にフリーになっている。

 ロシアはブラジルとは異なり、4-1-「4」-1の「4」が流動的に動くことはない。常に4人がフラットにキチンと並んでいる。よって、ロシアのサイドバックにボールが渡ると、ブラジルはサイドで人数不足を招き、やすやすと侵入を許した。

 両サイドバックと、両ウイングというべき4-1-4-「4」-1の「4」の両サイドの計4人で、カチッとした四角いフレーミングを形作るロシア。片や4-2-3-1の3が流動的に動くブラジル。ロシアの「カチッと」に対し、それは「フニャッと」した感じで、とても弱々しく見えるのだった。